かつては歯科医院が倒産する心配はありませんでした。しかし2012年には過去最高の倒産件数を記録しており、年間で1600件前後が廃業しています。倒産する原因は患者が通わないことで、赤字が重なり資金繰りが厳しくなることです。歯科医院は全国のおよそ68000件ほど経営しているので、ただ開業しただけでは利益を得られません。

良い治療をしても経営に成功するとは限りません。最新の機器で最新の技術を用いても、患者は専門的な知識がないためどれほど高度な治療を行っているか分からないためです。患者が評価できるのは、痛みは治療にかかった時間、スタッフや歯科医師の人物像くらいです。しかしどんなに治療に関して丁寧に説明をしても、治療の時間が長くかかったと低く評価されることもあります。

より多くの患者を集めるためには、地域の人に開業したことを知らせる必要がありますが、医療法では患者を保護するために広告に関する決まりが定められています。例えば診療科目にはインプラント科や審美歯科を表記することはできず、専門医の認定を受けている事実に関しては口腔外科専門医や歯科麻酔専門医などではない専門医は記載しません。これらの決まりをきちんと守れば駅の看板や電柱広告、フリーペーパーの広告などに載せることができます。患者は多くの医院がある中で、自分のニーズに合った場所に通いたいので、広告に載せきれない魅力をホームページに記入すると情報提供が可能です。